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「肘部管症候群」の診断と治療

症状。

小指と薬指半分(小指側の)が痺れます。(「手根管症候群」と違う指)
の病気ですが、が痺れるということで、原因が肘と思わずに病院に来られる方も多いです。
ですが、発症の初め頃には肘の痛みを生じる場合もあります(私自身が今この症状です)。

また、進行すると手の筋肉が痩せます(筋肉の膨らみが凹みます)。

好発年齢

男女ともに発症し、年齢が上がるにつれて、ともに発症率が上がります。

治療

手術
他の様々な疾患では、まず保存治療(手術以外の治療)を提案していますが、この肘部管症候群は早期手術を勧めています
その理由は、
・症状が進行してから手術をしても症状が治りにくい。
・保存治療の有効性が乏しい。

からです。

ただし、「どこかにぶつけてから指が痺れるようになった」「最近仕事・スポーツで肘を動かしすぎた」ということがあれば、しばらく安静にすることで改善する可能性もあるので、次に述べる保存治療をしばらく試しても良いかもしれません。
それでも改善傾向がなければ、手術の時期を遅らせ過ぎない事も重要です。

手術の方法はいくつかあるのですが、どれも「現在圧迫されている尺骨神経への圧迫を無くす」という点は、共通です。

保存治療
の安静です。
が、上述のように基本的には早期の手術をおすすめしています。

肘を曲げていくと、肘部管の通り道がより狭くなる(=神経がより圧迫される)ため、肘を深く曲げない様に注意してもらいます。
副木(シーネ)で肘を固定すれば、より良いのですが、日常生活がかなり不便になることを考えるとそこまでする必要性は低いと考えています。

私は「肘を直角(90度)以上に曲げないようにしてください」と指導しています。

手術費用<その他諸費用(薬代など)が別途必要になると思います>
3割負担の方:約3万3千~6万円
<内訳>
・神経剥離術(その他)の場合:10900点(=109,000円)
・神経剥離術(鏡視下)の場合:14170点(=141,700円)

*麻酔:全身麻酔の場合;閉鎖循環式全身麻酔5;6000点(=60000円)
    上肢伝達麻酔の場合;170点(=1700円)
(診療報酬点数2022年4月に基づいて計算)