本ページはプロモーションが含まれています

「母指CM関節症」の診断と治療

症状

力を入れて物をつまむとき(ペットボトルや瓶の蓋を開ける)に、母指(親指)の付け根に痛みを感じます。
進行すると軽くつまむときでも痛みが出て、重症になると母指付け根の骨の突出(関節亜脱臼による)も皮膚の上から目立つようになります。

好発年齢

40歳代以降の女性に多いです。

治療

サポーター

関節への負担を減らすために、サポーターをまず提案しています。
固定力のあるサポーターが効果は高いですが、日常生活の不便さが増すため、適度に柔らかく硬くもあるサポーターをお勧めしています。

関節注射
ステロイドの関節注射を行います。
頻繁な注射はできるだけ避けたいところですが、効果があれば次の診察時に患者さんは再度注射希望されるため、悩ましい問題でもあります。

サプリメント
へバーデン結節でも書きましたエクオール(商品名:エクエル)です。

母指CM関節症に対しては、へバーデン結節よりも報告・症例数が少ないようですが、効果があるとの報告も聞きます。
私はまだ実際の経験がなく何とも言えないところですが、病気初期(軽症)であれば効果はあるかもしれないですが、進行した関節への効果は乏しいと思います。

手術
手術は様々な術式があります。(つまり、どの手術もそれなりに欠点がある)
関節固定術、切除関節形成術、大菱形骨全摘出、大菱形骨部分切除など。
そして、それぞれの手術でどの固定具(スクリュー、プレート、アンカー、自分の腱)を使用するかでさらに多種です。

手術費用<その他諸費用(薬代など)が別途必要になると思います>
3割負担の方:約1万6千~6万円(+固定具代。骨全摘術では固定具代不要)
<内訳>
・観血的関節固定術の場合:8640点(=86,400円)
・関節形成手術(指)の場合:14050点(=140,500円)
・骨全摘術(手)の場合:5160点(=51,600円)

・麻酔:閉鎖循環式全身麻酔5の場合;6000点(=60,000円)
           上肢伝達麻酔の場合;170点(=1,700円)

・その他固定具代金(多種なので割愛します)