症状
肘(の外側)の痛みです。
タオルを絞ったりする時に特に痛みを強く感じます。
好発年齢
30歳代~50歳代に多いです。
別名「テニス肘」ですが、テニスに限らず「手首」をよく使う人に発症しやすいです。
治療
様々な治療があります。
という事は、どの治療も効果が不十分という事でもあります。
①ハイドロリリース(筋膜リリース)注射
どの治療も今一つの中で、最近はこのハイドロリリースが断然効果があると実感しています。
これは炎症が起こっている部位を超音波(エコー)で見ながら、水(生理食塩水)を注入するという比較的新しい手技です。
肘に限らず、腰痛・肩痛などでも効果を発揮しています。
(私は整形内科に精通している内科医師に依頼し、実施してもらっています)
ただ、ハイドロリリース自体が科学的根拠(エビデンス)が不十分なため、大病院では偉い医師から猛反対され、実施困難なようです。
しかし、私が内科医師に実施してもらうと約8割くらいに効果がある印象です(再発の可能性はありますが)。
②ステロイド注射
上記のハイドロリリースを知るまで、最も実施していた治療です。
上腕骨外側上顆炎診療ガイドライン2019でも「短期的には弱く推奨」という控えめな表現です。
しかし、最近は米国などから「ステロイド注射はむしろ良くない」という話も出て来ているようで、基本的に私は実施しなくなりました。
③手術
ハイドロリリースを始めてから、ほぼ実施しなくなりました。
以前は「ステロイド注射を実施し効果がだんだん乏しくなってきたら手術」としていましたが、ハイドロリリースの効果が良好なので、手術まで行う必要性がほぼなくなりました。
手術は、通常の「直視下」手術と、関節鏡で行う「鏡視下」手術の2種類が主にあります。
どちらの治療も大きな差は無いと感じています。
手術費用<その他諸費用(薬代など)が別途必要になると思います> 3割負担の方:約2万8千~6万9千円 <内訳> ・腱滑膜切除術の場合:9060点(=90,600円) ・関節鏡下関節滑膜切除術の場合:17030点(=170,300円) *麻酔:全身麻酔の場合;閉鎖循環式全身麻酔5;6000点(=60,000円) 上肢伝達麻酔の場合;170点(=1,700円)(診療報酬点数2022年4月に基づいて計算)