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手外科専門医とは

医療制度

手外科とは

手の怪我や病気を治療する」診療科で、整形外科医または形成外科医のサブスペシャリティとして設定されています。
サブスペシャリティを辞書で調べると「副専門分野」と書かれていて、主専門分野の中からさらに細かく分かれた分野という感じです。
内科医のサブスペシャリティとして、循環器内科や消化器内科があるのと同じです。

しかし、日本専門医機構のサブスペシャリティ領域にはまだ認定されておらず、日本手外科学会がサブスペシャリティに認定されるように手続きを頑張って進めているところのようです。

専門医の人数

日本手外科学会ホームページによりますと1,023人(2022年8月時点)の手外科専門医が全国にいるそうです。

整形外科専門医(過去記事:「整形外科専門医とは」)の20,905人と比較すると約20分の1とだいぶ少ないです。

認定制度

上述のように、日本専門医機構にはまだ認定されていないため、学会独自で認定制度を設けています。
整形外科専門医の試験と同じように一定の研修を受け、書類(過去の診療の記録等)を提出後に受験資格が与えられ、筆記試験と口頭試問で合否判定がなされます。
整形外科専門医または形成外科専門医を取得していないと、受験資格が与えられません。(つまり、手外科専門医は、必ず整形外科専門医または形成外科専門医のどちらかでもある)

整形外科専門医試験に不合格になった医師は私の周りにいませんでしたが、手外科専門医試験に不合格となった医師は何人かいましたので、整形外科専門医試験よりも難しい印象ですが、合格率は約85%(2018年:91%、2019年:78%、2020年:87%)と整形外科専門医の89%と比べて、少し低いくらいです。

しかし、受験資格を得るのは、整形外科専門医よりも大変です。
というよりも、整形外科専門医試験と同じような修行を手外科領域においても、もう一度行う必要があるという感じかもしれません。

そして、試験自体の私自身の実感として「試験勉強は、整形外科専門医よりも手外科専門医がつらかった」です。
しかし、その要因を分析してみると、単に手外科専門医の方が私が年を取ってから受験したから大変だったことが大きい気もします。

専門医の実力は?

整形外科専門医については「専門医だから安心という事は無い」と言いましたが、手外科専門医についても同じことが言えます。

しかし、手外科という領域は、かなりマニアックなため「手外科専門医はマニアックな手の知識がある」という傾向はあります。
でも、手術が必ずしも上手というわけではありません。

つまり、整形外科専門医と同様に「手外科専門医資格の有る無しはちょっとした参考程度にするのが良い」と思います。